『騎士団長殺し』村上春樹(2017)

村上春樹の最新書き下ろし長編。 刊行は2017年だが、前長編にあたる『色彩をもたない多崎つくると彼の巡礼の旅』がトラウマ級につまらなかったため購入を見送っていたものの、廉価な文庫版発売を機にようやく手を出す。 2月末の第1部文庫版発売と同時に購入→…

『デザインの引き出し36』(2019)

以前TBSラジオの『アフター6ジャンクション(通称アトロク)』にて企画・編集の津田淳子氏出演の放送を聴いて以来、その明らかにどうかしている印刷物への狂愛からずっと気になっていたこの雑誌。 グラフィック社という会社が発行。 書店に立ち寄った際に新…

栞シリーズ『PHP文庫』

PHP文庫の栞。 デザインは木、鳥、池、自転車。 紙は薄目で柔らかな手触り。 裏面は松下幸之助のお言葉で。

折坂悠太『平成』(2018)

天才…天才だ……! 「奇才」の形容詞が付く若手SSW(そういえば同僚に「シンガーソングライターって『SSW』って書くんだ!プロレス団体みたいだね!」と言われた)、折坂悠太のアルバム。 松田龍平をふやかしたようなあまりにも気の抜けた、しかし明らかに狂気…

OKAMOTO'S『BOY』(2019)

OKAMOTO'S新譜。 現代的ラップサイド&80'sポップスサイドとはっきりとした区分けがされていた前作『No more music』とは打って変わり、かなり多様な音楽性の作品。 オープニングはストレートなロック「Dreaming man」。 リズムの取り方等凝った作りだが、基…

 Mr.Children『深海』(1996)

ミスチルですよ、ミスチル。 私もメタルとかプログレとか聞き始める前は好きでしたよ、ミスチル。 このアルバムも聴いてたけど、今あらためて聴くとなかなか硬派でいいです。 シングルは「名もなき詩」(特大ヒットでしたね)、「花-Memento mori-」(これも…

Judas priest『Turbo』(1986)

メタルゴッド・ジューダスプリーストの10枚目。 時代を反映したシンセ(ギターシンセ)サウンドが賛否を呼び、現在でも立ち位置が微妙なアルバム。 確かにシンセは目立つけど基本的には普通のバンドサウンドで、ポイントポイントで使ってるだけという印象。 …

OKAMOTO'S『No more music』(2017)

OKAMOTO'Sの7枚目。 初期の衝動的な60'sロック臭はなりをひそめ、ダンスチューンが多い。 もちろん発売メディアはCDなのだが、レコードを意識した作りになっており、全般はヴォーカルのオカモトショウ作曲中心の、比較的ヒップホップ的なファンクナンバーが…

HELL FREEZES OVER『Speed metal assault』(2018)

東京を中心に活動している若手メタルバンドの初CD(EP)。 音楽的には初期メタリカを彷彿とさせるスラッシュメタル。 本作録音時には正規のドラマーが居なかった模様で、元ANTHEMの大内MADがヘルプ参加(現在はメンバーと同世代=20代半ばのドラマーが正式加…

オフコース『We are』(1980)

オフコースの8枚目。 考えてみるとこのブログでは日本のバンドばっかりやってる気がするな。 でもさ、日本の音楽、良いよね。 シングルは「時に愛は」と「Yes-No」。 小田和正のソロになってからの曲はあの風貌や喋りとも相まって、なんとなくジジ臭いポップ…

エレファントカシマシ『明日に向かって走れ-月夜の歌-』(1997)

エレファントカシマシの9枚目。 バンド最大のヒットシングルである「今宵の月のように」が収録されたアルバム。 初めて聴くエレカシ。 ずっと「良いんだろうな」と思いながらなんとなく縁がなく触れずに過ごして来たエレカシ。 「男の哀愁を歌うバンドなんだ…

吉田拓郎『元気です。』(1972)

吉田拓郎の代表作。かの有名な「夏休み」や「旅の宿」が入ってるアルバム。 吉田拓郎って初めてまともに聴いた。 もっと辛気臭いフォークソングかと思ってたけど、結構軽快にオルガンなんかも鳴ってて思ったよりディランっぽい。 若さ全開にシャウトしてる曲…

キリンジ『Fine』(2001)

本日は兄弟時代のキリンジ、メジャー4枚目のアルバム。 「ムラサキ☆サンセット」「雨は毛布のように」「太陽とヴィーナス」「Drifter」がシングルかな? 前作『3』に引き続き、とてもゴージャスなポップスアルバム。 一部「ポップコーン」みたいなシンプルロ…

KIRINJI『愛をあるだけ、すべて』(2018)

KIRINJIの新譜。 Keyのコトリンゴが抜け、5人体制でのアルバム。 とは言っても、徐々にエレクトロ色を強めるキリンジ(兄弟)サウンドについて行けなかった私はキャリア後半のアルバムはほとんど聴いておらず、KIRINJI(バンド)になってからのアルバムは初…

LOUDNESS『Rise to glory-8118-』(2018)

ラウドネス最新作。 モダンな音造りではあるものの、一昔前のヘヴィネス時代とは異なり、「8118」のサブタイトルも頷ける往年のラウドネスサウンド。 オープニングのインストから、シングル曲の「Soul on fire」へ。 正直初めて聴いた時は「ダサっ」「リフや…

兀突骨『魍魎』(2009)

日本のデスメタルバンド。 「ゴツトツコツ」と読むらしい。三国志の登場人物の名前だとか。 収録曲に「川越ノ残虐王」なんて曲もあったりして、 ルックもね、とても埼玉っぽくて…。 サウンドは基本的にはスラッシュ感の強いオールドスクールなデスメタル。 …

Maxophone『Maxophone』(1975)

イタリアのシンフォプログレバンド、マクソフォーネの唯一作。 伊語ver.と英語ver.があるらしいけど、今回は伊語ver.を。 「シンフォ」と言うにはあまりにもチープなサウンドとプロダクション。アレンジもどちらかというと室内楽的に感じる。 もちろんチープ…

Rush『Clockwork angels』(2012)

Rushの現状最新作かつ最終作、なのかな? 90年代別以降のラッシュは全部すっ飛ばして来たので、音のヘヴィさにちょっと面食らう。 曲そのものはラッシュっぽいんだけど、音だけで言えばプログレメタルと言ってもいいぐらい。 二曲目と十曲目にそれぞれ「BU2B…

穂村弘『絶叫委員会』(ちくま文庫 2013)

歌人の穂村弘によるエッセイ。 著者のことは存知上げなかったが、どこかで名前を目にしなんとなーく気になって本書を購入。 ……おもしろい!おもしろ過ぎる! タイトルには『絶叫』という言葉が付くけれど、内容は日常の中で見つけた(遭遇してしまった)ささ…

Bill Laswell/中村達也/山木秀夫『Bass & Drums』(2011)

ベーシストのビル・ラズウェルとドラマーの中村達也、山木秀夫による「金槌 弌/弐/参」からなるインプロライヴ。 ベースは全体にエフェクト強め。 フレーズとして派手なものはないけど、妙に存在感のあるスペーシーな音になってる。 一曲のドラムはたぶん中…

THE WHO『Quadrophenia』(1973)

『四重人格』の邦題のアルバム。 ジャケットからしてもう格好良すぎ。 フーの中でもかなりアーティスティックな作品(他聴いたことないけど)。 オープニングSE的な「I am the sea」に続いてハードな「The real me」へ。これWASPが演ってたよね。 その後も結…

John Coltrane『A love supreme』(1965)

コルトレーンの超濃厚なスピリチュアルジャズ作。 「スピリチュアルジャズ」の触れ込みに尻込みしずっと聴いてなかったのだが、超良いじゃん格好いいじゃんこれ! どの辺が「スピリチュアル」なんだろ?「Love supreme…love supreme…love supreme……」の辺り…

くるり『言葉にならない、笑顔を見せてくれよ』(2010)

今までほとんど聴いたことがなかったのに、すっかり大好きになってしまったくるり。 アルバムによってストリングスを導入したり打ち込み全開らしいくるりの、これは純ロックアルバム。ロックと、フォークと、ユーミンと。 ほとんど通常のバンドサウンド(ギ…

頭脳警察『Brain police relay point 2018』(2018)

頭脳警察のライヴ盤。 ラジオ(アフター6ジャンクション)で町山(町山智浩)さんが言ってたけど、2019年で結成50周年らしい。 信じがたい程のエナジー、アグレッション。 パンクだよ、これこそがパンクだよ。こんなに熱く青臭い本物のロックを50年も続ける…

Metal Church『Damned if you do(Deluxe edition)』(2018)

メタルチャーチの新譜。全くチェックもしてなかったし、特に期待もせずぼや~っと聴いたけど、なかなか良かった。 メタルチャーチのアルバムは『The human factor』(1991)までしか聴いてないけど(つまりほとんど聴いてない)、スラッシュメタルともパワー…

Massive Attack『Mezzanine』(1998)

いやぁ、格好いいですね。 なんていうですか?こういう音楽。「エレクトロニカ」?よくわかんないけど、格好いいですね。 とにかくヘヴィでハードで、でも聴きやすいキャッチーな曲が多いですね。 女性ヴォーカル入りの「Teardrop 」なんていうチャートに入…

くるり『ソングライン』(2018)

くるりの新譜。 なんて良いアルバムなんだろうか…。 70年代ロックな作風。 オーソドックスなロックナンバーもあればはっぴいえんど的なアコギ一本で行けそうな曲もあり…………、 いやぁ、とにかく良い曲ばっかだ!!! 一聴して「これサイコー!」ってのはあん…

Pink Floyd『The endless river』(2014)

ピンクフロイドのファン層にどれほど人気があるのか、はたまた人気がないのか知らないが、ギルモアフロイドの『The division bell』(1994)は大好きなアルバムである。 素直にキャッチーで格好良いロックナンバーが集められたとても聴きやすい作品だと思う…

33歳

何処かで耳にした。 人は33歳で音楽の嗜好が決まってしまうと。 あと数年ある。あと数年しかない。