Rush『Clockwork angels』(2012)
Rushの現状最新作かつ最終作、なのかな?
90年代別以降のラッシュは全部すっ飛ばして来たので、音のヘヴィさにちょっと面食らう。
曲そのものはラッシュっぽいんだけど、音だけで言えばプログレメタルと言ってもいいぐらい。
二曲目と十曲目にそれぞれ「BU2B」と「BU2B2」なんてのがあるし、一応コンセプト作なのかな?
全体的に歌メロは弱めな印象だけど、その分演奏がハードでヘヴィでテクニカルなんでそちら方面で私は楽しめました。
アレックスのギターはちょっとソロの印象が薄いかな?
ゲディリーのベースは「そこまでしなくても…」ってぐらいゴリゴリな音で、ポップな曲も根本部分をハード&ヘヴィに形作る。
ニールパートのドラムは手数は多いんだけど、ミドルテンポばかりだからか目を回すような速いフィルはあまりないと思う。その分重厚さが増してる。
曲は今までのラッシュを統括したような出来で、これと言って目新しいものは感じないけど、クオリティは全体に高く、アルバムとしてのまとまりも充分なので聴いた後の満足感・充足感はかなり高い。
「80年代の曲を70年代風のコンセプチャルな大作感でまとめて、現代のヘヴィサウンドで仕上げました。しかも良く出来たよ。」みたいな作品。
ラッシュのアルバムはそんなに聴いてないけど、もしかしたら一番好きになるかも。
もうアルバムを作らないのであれば、キャリアの統括としても納得の出来映えなのでは。