くるり『言葉にならない、笑顔を見せてくれよ』(2010)
今までほとんど聴いたことがなかったのに、すっかり大好きになってしまったくるり。
アルバムによってストリングスを導入したり打ち込み全開らしいくるりの、これは純ロックアルバム。ロックと、フォークと、ユーミンと。
ほとんど通常のバンドサウンド(ギター、ベース、ドラム)しかしない、シンプルな作風。
もちろんくるりの事なんでコード使いとか拍子は変な曲といっぱいあるんだけど、全体の印象としてはオーソドックスなロックバンド。
1曲目のアコギ弾き語りの小曲から哀愁の名曲「さよならアメリカ」へ。素晴らしいギターソロですね~。
続いては「東京レレレのレ」~「目玉のおやじ」~「温泉」の和風3曲。
「東京レレレのレ」が白眉で、音頭かと思いきや極々自然に琉球音階へ……天才かよ。
そんなお祭りムードのまんまで最後は下降進行で深みを感じさせ……天才かよ。
「魔法のじゅうたん」はイメージ通りのくるりっぽい良い曲。
「シャツを洗えば」はユーミンとのデュエットなんだけど、特に違和感なし。特別良い曲かというと、そんなこともなし。
どういう文脈でコラボレートしたんですかね。
「コンバット・ダンス」、超かっこいい横ノリナンバー。もっかい言うけど、超かっこいい。
「石、転がっといたらええやん」は、まぁそのまんまな感じ。
兎にも角にも、全体として純ロックとフォークで構成されてて、見事に全部良い曲。個人的にはアルバム中1~2曲は捨て曲がないと疲れちゃう質なんで、逆に減点だけど、そのぐらい良い曲だらけ。
天才かよ。